OPC UA TSN は産業用ネットワークの統合ソリューションになるか

Submitted by Shin Kai on

 

IIoT、インダストリ4.0 の時代の産業用プロセスは、デバイス間、システム間、レイヤ間のオープンな通信を必要としている。産業界が、産業用ネットワークをイーサネットで置き換え始めたのは10年以上前からである。イーサネットは、1970年代にオフィス利用向けに開発設計されていたから、オートメーションのサプライヤたちは、この技術に内在する難点を解消するために産業用途向けのイーサネットを生み出すことになった。

不幸なことに、これらの開発は、半ダースにおよぶ産業用イーサネットの異なるバージョンを産み出すことになり、それぞれが技術的手腕を競うことになったが、同時にそれぞれのオートメーションサプライヤの営業的競合の種ともなってきた。過去10年間のフィールドバス戦争に見られるとおり、エンドユーザは再び、特定のサプライヤが後押しするアーキテクチャを選定するよう引き込まれることになった。

今日、新たな開発が勢いを得ようとしており、時が経てば、これまでの状況を是正する可能性がある。この開発は、すでによく確立された、デファクトの業界標準であるOPC UA を、その新しいパブリッシュ/サブスクライブ・モデルと、イーサネット拡張仕様の1つであり確定的特性(deterministic behavior)を可能にする「タイム・センシティブ・ネットワーク(time-sensitive networking:TSN)」と統合する。現時点ではOPC UA TSN と呼ばれているこの規格は、われわれが知るところの産業用ネットワークを再定義し、統合化する可能性を秘めている。